スペインのリアル
万象知楽編集部 / 世界の国のリアル
目次・本書の構成
このシリーズについて
この本について
物語の案内役
本書の構成
プロローグ 夜の九時、街はこれから
- 1 三つの「像」を裏返す
- 2 陽気さの奥にある傷
- 3 働くために生きるか、生きるために働くか
- 4 五人の案内人
- 5 二十章をたどる道のり
- 6 もう一度、あの夜の広場へ
第一章 「情熱の国」だけでは、何も見えない
- 1 「情熱の国」――それは、南のひとつの顔
- 2 「陽気でのんびり」――その明るさは、傷の上に立っている
- 3 「観光天国」――旅する者の楽園は、暮らす者の楽園ではない
- 4 日本の私たちが、この国を鏡にするということ
第二章 スペイン人の一日を歩く
- 1 遅い朝、という誤解
- 2 マドリード──ダニエルの、不安定な朝
- 3 セビリア──カルメンおばさんの、仕込みの朝
- 4 バルセロナ──モンセの、二つの言葉の朝
- 5 午前の、もうひとつの朝食
- 6 長い昼食──一日の、本当の中心
- 7 シエスタ──眠りではなく、間
- 8 夕方のパセオ──そぞろ歩きという文化
- 9 遅い夕食──午後九時からの食卓
- 10 深夜のバルまで──夜は、まだ終わらない
- 11 一日の"かたち"が、生き方を決める
第三章 バルをはしごして、分け合う
- 1 つまむ、という文化
- 2 分け合う、ということ
- 3 一軒では終わらない――バル巡り
- 4 遅い食事の時間
- 5 地方ごとの、まるで違う食卓
- 6 オリーブオイルとワイン――大地の恵み
- 7 地中海式の食卓と、長い寿命
- 8 とはいえ、光ばかりではない
- 9 「一人で食べない」という情
- 10 旅する人へ――バルの歩き方
第四章 「スペイン人」と呼ばれたくない人たち
- 1 一つの国、四つの言葉
- 2 「情熱の国」という、ひとくくり
- 3 なぜ、こんなに違う土地が一つになったのか
- 4 中央が、周縁を「揃えて」いく
- 5 言葉を、禁じられるということ
- 6 二〇一七年、カタルーニャ
- 7 モンセの、揺れ
- 8 バスク──もっと重い記憶を抱えて
- 9 ガリシア──声の小さい、第三の顔
- 10 言葉は、心のありか
- 11 「独立」は、日本人が思うほど単純な言葉ではない
- 12 山本さんの、素朴な驚き
- 13 一つではない、ということを、どう抱えるか
第五章 語られなかった、死者たち
- 1 語らなかった祖父、語れなかった父
- 2 分断は、どこから来たのか
- 3 だれもが、傷ついた
- 4 海を渡った人たち
- 5 沈黙とともに始まった、長い時代
- 6 掘り返さないことで、前へ進もうとした
- 7 記憶は、蓋を押し上げてくる
- 8 セビリアの、別の記憶
- 9 石の記念碑をめぐって
- 10 バルセロナの、若い問い
- 11 日本という鏡のなかで
- 12 旅のなかで、この章に出会うとき
第六章 広場と、バルと、大きな声
- 1 バルは、みんなの居間である
- 2 大きな声の、正体
- 3 一人で食べない、一人で飲まない
- 4 世話焼きの、カルメンおばさん
- 5 遅くまで、子どもも外に
- 6 ラ・マルチャ――夜は、これから
- 7 困ったときの、共同体
- 8 個の国と、輪の国
- 9 旅する者、暮らす者へ
第七章 巡礼と、聖週間と、世俗化
- 1 千年の背骨——カトリックという国のかたち
- 2 数字が示す、世俗化の速さ
- 3 ダニエルの「いてくれてもいい」
- 4 祭りという、残り方
- 5 巡礼路——自分に会いに行く道
- 6 地方によって、世代によって
- 7 旅する人、暮らす人へ
第八章 仕事はないのに、なぜ明るい
- 1 ダニエルの、ある一日
- 2 建てて、建てて、崩れた──二〇〇八年の傷
- 3 太陽を、売る国──観光という大黒柱
- 4 若者の、半分──失業という言葉の重さ
- 5 「千ユーロ世代」という自嘲
- 6 家を、出られない
- 7 統計に載らない、もう一つの経済
- 8 同じ国のなかの、大きな落差
- 9 それでも、明るい──幸福と、長寿の国
- 10 日本という、もう一枚の鏡
- 11 「豊かさ」とは、何のことか
第九章 アルハンブラが語ること
- 1 イベリアという、坩堝
- 2 七一一年、海を渡ってきたもの
- 3 コルドバ——世界の、光の一つ
- 4 三つの宗教は、共存していたのか
- 5 押し返す、七百年
- 6 アルハンブラ——滅びゆくものの、極み
- 7 一四九二年——二つの扉が、同時に開いた
- 8 統一の、影
- 9 太陽の沈まぬ帝国と、新大陸の傷
- 10 若い世代は、この歴史をどう見ているか
- 11 そして、長い黄昏
- 12 地層は、いまも生きている
- 13 旅先で、地層に触れる
第十章 北の緑と、南の太陽
- 1 北――バスク、誇り高き緑の工業地帯
- 2 西――ガリシア、ケルトの霧と、道の終わり
- 3 南――アンダルシア、太陽と、フラメンコと、嘆き
- 4 真ん中――マドリードと、乾いた高原の都
- 5 山本さんが気づいた、「同じ国」の遠さ
- 6 旅する人へ――一つの国を、いくつも味わう
第十一章 家を出られない世代
- 1 統計の向こう側にいる、ひとりの若者
- 2 家賃という、越えられない壁
- 3 実家暮らしを、恥じない
- 4 出ていく若者たち——頭脳の流出
- 5 遅れる結婚、生まれない子ども
- 6 声をあげる女性たち
- 7 海を越えてきた、新しい隣人たち
- 8 画面のなかの世界——SNSと若者たち
- 9 旅する人が、垣間見るもの
- 10 残るか、出るか——二人の選択
第十二章 シエスタの、本当のところ
- 1 シエスタは、もうそんなに昼寝ではない
- 2 一日に何度も食べる、その独特の時計
- 3 夜の九時から始まる、一日のいちばんいい時間
- 4 週末とバカンスは、何より神聖なもの
- 5 「マニャーナ」――また明日でいい、という気質
- 6 「スペインは一つ」ではない――北と南、都市と田舎
- 7 その裏にある、労働の現実
- 8 旅する人が、この時間とどう付き合うか
- 9 効率の国から来た者が、立ち止まる場所
第十三章 サッカーと、祭りと、夏の海
- 1 二つのクラブが背負うもの
- 2 火と、牛と、トマト――祭りという爆発
- 3 フラメンコ――喜びだけではない情熱
- 4 闘牛――賛と否のあいだで
- 5 バルをはしごする、夜という遊び
- 6 みんなで見る、いちばん長い夢――クリスマスの宝くじ
- 7 夏、海、そして何もしないという贅沢
- 8 五人の、それぞれの休日
- 9 祝うために、生きる
第十四章 マドリードとバルセロナの外へ
- 1 白い村と、乾いた南
- 2 北へ──「緑のスペイン」
- 3 空っぽにされた、内陸
- 4 島──もう一つの、別のスペイン
- 5 旅する人へ──線の外へ、一歩
- 6 二つの都市の、外で
第十五章 遠いのに、似ている
- 1 四百年前、船はすでに行き来していた
- 2 侍が、スペインの町を歩いた
- 3 遠く離れて、似た「情」
- 4 サッカー、美食、巡礼——いまも続く行き来
- 5 いちばん大きな鏡——「働くために生きるのか、生きるために働くのか」
- 6 受け取れるもの、渡せるもの
- 7 旅先で、この縁に触れる
- 8 もう一度、金曜の夜のバルで
終章 生きるために、働く
- 1 なぜ、あれほど楽しめるのか
- 2 遅い夕食の食卓
- 3 楽園ではない、ということ
- 4 掘り返される丘
- 5 私たちの側に、鏡を向ける
- 6 生きてる者と、いなくなった者と
- 7 五人の、その後
- 8 夜の九時、これから
実践編A はじめてのスペイン旅行
- 1 まず、スペインの「かたち」を頭に入れる
- 2 規模で決める――三つの旅のかたち
- 3 美食のために、北へ――バスクとサン・セバスチャン
- 4 歩く旅――サンティアゴ巡礼
- 5 夏の酷暑と、季節の選び方
- 6 食事の時間という、最大の関門
- 7 治安と、スリという現実
- 8 言葉と、あいさつと、ふれない話題
- 9 予算の、おおまかな感覚
- 10 最後に――「向こうのリズム」に、身をあずける
実践編B 暮らす・駐在・ロングステイ
- 1 「まず住んでみる」までの、長い廊下
- 2 ビザと在留――「駐在」と「ロングステイ」、二つの入口
- 3 住まい――「見つける」より「信じてもらう」
- 4 医療――「公」と「私」の二階建て
- 5 お金――物価、税金、そして「見えない経済」
- 6 通信――暮らしの神経をつなぐ
- 7 時間に、体を慣らす――いちばん深い引っ越し
- 8 暮らしの、注意点いくつか
実践編C 実用Q&A・言葉・マナー
- 1 お金のこと
- 2 バルの作法
- 3 食事の時間
- 4 あいさつとキス
- 5 シエスタの実際
- 6 話題の扱い方
- 7 言葉──あいさつだけでも
- 8 チップ
- 9 緊急時
- 10 最後に──小さな作法が、旅を変える
参照資料
奥付