フランス パリと北部のリアル
万象知楽編集部 / 世界の国のリアル
目次・本書の構成
このシリーズについて
この本について
物語の案内役
本書の構成
プロローグ 五つのパリの朝
- 1 夜明け前のパリ
- 2 五人の朝と、一つの共和国
- 3 この本が見ようとするもの
- 4 ジャクリーヌの朝 ― 十一区、新聞とクロワッサン
- 5 カリムの朝 ― 郊外の始発、中心街への配達
- 6 アントワーヌの朝 ― 十六区から、官庁の世界へ
- 7 セドリックの朝 ― 北の町、書類とストーブ
- 8 田辺の朝 ― メトロの人混み、Bonjourの前で
- 9 五つの朝が、一つの空の下で
- 10 決まり文句の裏側
- 11 本書を貫く問い
- 12 朝が始まる
第一章 パリは、花の都なのか
- 1 花の都という名前は、どこから来たのか
- 2 メトロが見せる、もう一つのパリ
- 3 郊外(バンリュー)という言葉の重さ
- 4 傲慢なのか、それとも——「ボンジュール」の魔法
- 5 議論が好きで、批判が好きで
- 6 ストとデモの国、それでも回る国
- 7 中心から見えるパリ、見えないパリ
- 8 カフェという、もう一つの広場
- 9 日本の私たちの鏡として
- 10 それでも、確かな魅力がある
第二章 一日を歩く ― 五人の二十四時間
- 1 六時二十分 ― カリムの始発
- 2 七時 ― ジャクリーヌの新聞
- 3 七時四十分 ― アントワーヌの黒い車
- 4 八時十五分 ― セドリックのハローワーク
- 5 九時 ― 田辺のメトロ
- 6 正午 ― 交わらない昼
- 7 午後二時 ― 灰色の街の午後
- 8 午後六時 ― 帰路のそれぞれ
- 9 夜 ― 同じ空の下で
第三章 食べることは、日常の芸術
- 1 一本のパンに、法律がある
- 2 カフェのカウンター、立って飲む一杯
- 3 田辺、食卓で恥をかく
- 4 マルシェ、五感で買う
- 5 ビストロの黒板、日常のごちそう
- 6 順番という芸術——一皿ずつ、ゆっくりと
- 7 家庭の食卓は、案外つましい
- 8 ワインとチーズ、暮らしの水位
- 9 北部の食卓——ムール貝と、ビールと
- 10 アルザスの食卓——独仏の間で
- 11 移民がもたらした食卓——クスクスと、ケバブと
- 12 クロワッサンとカフェ、もう一度朝へ
- 13 日曜のケーキ、甘いものの居場所
- 14 日本の食卓を思う
- 15 学校の食堂という、小さな共和国
- 16 分かち合うための、長い食卓
第四章 共和国の理想と、そのしわ寄せ
- 1 三色旗が掲げる、三つの言葉
- 2 ライシテという、もう一つの背骨
- 3 見えない壁の、向こう側
- 4 郊外(バンリュー)という言葉の重さ
- 5 エリートは、どこで作られるか
- 6 「階級はない」という、フランスの物語
- 7 ヴェールをめぐる、二つの正義
- 8 忘れられた、もう一つのしわ寄せ
- 9 理念を、捨てないという選択
第五章 信じることと、ライシテ
- 1 大聖堂の国が、教会に行かなくなった
- 2 一九〇五年に引かれた、一本の線
- 3 緩やかに信じるということ――カリムの場合
- 4 一枚の布をめぐる、終わらない議論
- 5 恐怖と、そのあとに残るもの
- 6 静かに祈る人々――ユダヤの、そして無宗教の
- 7 それでも、祭りは残る
- 8 田辺が、教会と、モスクの前で考えたこと
第六章 パリと、北部のその外
- 1 花の都の、その外側
- 2 中央が、すべてを引き寄せる仕組み
- 3 エリートも、ぜんぶパリに
- 4 北の海と、畑と
- 5 疎外だけではない、地方の巻き返し
- 6 東京の鏡として
第七章 働くということ ― 権利と、格差と
- 1 よい週末を、と誰もが言う
- 2 三十五時間という約束
- 3 守られる仕事と、守られない仕事
- 4 手取りと、天引きの国
- 5 ストという、もう一つの労働
- 6 名前で、住所で
- 7 見えない人々の労働
- 8 エリートという、もう一つの世界
- 9 若者と、仕事のあいだ
- 10 日本という鏡
第八章 経済 ― 国家が導く、二つの顔
- 1 国家という発想 ― コルベールからディリジスムへ
- 2 きらびやかな顔 ― ラグジュアリーと農業
- 3 影の顔 ― 北部の工場地帯
- 4 黄色いベスト運動
- 5 国家の重さという問い
- 6 新しい経済に賭ける者
第九章 共和国の仕組みと、デモの国
- 1 強い大統領と、中央から伸びる背骨
- 2 法はどこで生まれるか
- 3 なぜ、人は街に出るのか
- 4 黄色いベスト——忘れられた者たちの声
- 5 同じ国の、違う立ち位置
- 6 日本の目から見ると
- 7 誰もが街に出るわけではない
第十章 若者たち ― 中心と郊外のあいだ
- 1 二本のレール ― エリート競争と、狭い就職の門
- 2 郊外という舞台 ― 差別と、誇りと、韻
- 3 恋と、暮らしのかたち ― 結婚しない選択
- 4 画面の中の広場 ― SNSと、声のあげ方
- 5 緑の世代 ― 気候という、共通の不安
- 6 日本の若者と、鏡ごしに
- 7 反対側から ― 「若者」でひとくくりにできない
第十一章 暮らしの手触り ― メトロ・アパルトマン・行政
- 1 メトロという毛細血管
- 2 オスマンの街と、屋根裏の部屋
- 3 書類の国
- 4 手厚く、そして待つ ― 医療のかたち
- 5 市場のある生活、カフェのある生活
- 6 灰色の冬と、その先の光
第十二章 議論と、批判と、生きる術
- 1 何にでも意見を言う、という文化
- 2 皮肉とエスプリ ── 笑いという武器
- 3 権利を主張する術 ── 苦情という日常技能
- 4 システムD ── なんとかやりくりする知恵
- 5 遅刻と、ゆるさと ── 時間をめぐる感覚
- 6 「NON」から始まる交渉
- 7 田辺の失敗録 ── 議論に「勝って」孤立する
- 8 社交の作法 ── 距離と、敬意と
- 9 批判精神という、この国の背骨
第十三章 楽しみ ― カフェと美術館と、バカンス
- 1 テラスの午後、一杯のコーヒーで買う時間
- 2 楽しみには、金のかかるものとかからないものがある
- 3 美術館という、市民のための贅沢
- 4 シネマ――暗闇の中の、もう一つの誇り
- 5 サッカー――多民族の共和国が、一つになる夜
- 6 川べり、公園、ピクニック――ただの空間を、楽しみに変える
- 7 恋愛と散歩――歩くことが、それ自体、楽しみになる
- 8 読書と議論――本を読むことが、社交である
- 9 日曜のマルシェ――買い物が、週末の儀式になる
- 10 八月のパリ――みなが去り、街が息をつく
- 11 冬の楽しみ――クリスマスマーケットと、灯りの季節
- 12 楽しみの底にあるもの――消費ではなく、時間と関係
第十四章 もう一つの北 ― ノルマンディー、アルザス、忘れられた町
- 1 灰色の地平から
- 2 セドリックの町 ― 炭鉱が去ったあとで
- 3 黄色いベストは、ここから来た
- 4 再生の芽 ― 忘れられた町の、もう一つの顔
- 5 ノルマンディー ― 海と、記憶の浜
- 6 モンサンミッシェル ― 潮の彼方の島
- 7 アルザス ― 二つの国のあいだで
- 8 クリスマスの市(いち)と、冬の光
- 9 もう一つの視点 ― 「地方」という言葉のなかの多様
- 10 田辺の帰り道
第十五章 日本とフランス ― 憧れと、ジャポニスム
- 1 ジャポニスムの熱狂
- 2 逆向きの憧れ ― 日本人が見たパリ
- 3 マンガとアニメ、新しい憧れ
- 4 厨房で認められた者たち
- 5 日本人街と、双方向の交換
- 6 北部の工場で結ばれた縁
- 7 北斎の波、もう一度
- 8 憧れられる側に立って
終章 共和国の、長い食卓
- 1 ジャクリーヌの部屋
- 2 ライラとカリム
- 3 アントワーヌとセドリック
- 4 昼食が始まる
- 5 「約束を守れ」
- 6 大きな食卓、という比喩
- 7 帰りのメトロで
実践A はじめてのパリ・北部旅行
- 1 どこを回るか ― 五つの舞台
- 2 一週間の、無理のない歩き方
- 3 どこに泊まるか ― 地区選びのこつ
- 4 いつ行くか ― 季節という落とし穴
- 5 入国の準備 ― シェンゲンとビザ
- 6 スリ対策 ― これだけは、真剣に
- 7 メトロの乗り方 ― パリの血管を使いこなす
- 8 「ボンジュール」の作法 ― 態度が変わる一言
- 9 チップと支払い ― 気楽に、でも礼儀正しく
- 10 食べる楽しみと、その作法
- 11 体調と、もしものとき
- 12 街での小さな作法と、心の持ち方
実践B パリ・北部に暮らす
- 1 在留 ―― ビザと滞在許可証、はじまりの鎖
- 2 住まい ―― 狭くて高い、そして「書類の壁」
- 3 悪名高い、行政手続き ―― 紙が紙を呼ぶ国で
- 4 医療 ―― 手厚い、けれど「かかりつけ医」から
- 5 子の学校 ―― 共和国の学校と、言葉の海へ
- 6 銀行口座と、暮らしのお金
- 7 ストとバカンス ―― 暮らしのリズムに組み込む
- 8 言葉 ―― どこまでフランス語が要るのか
- 9 日本人コミュニティ ―― 遠い国の、近い縁
- 10 暮らしの結び ―― 鎖をほどいた、その先に
実践C 実用Q&A ― お金・言葉・マナー・安全
- 1 まずミニ会話帳 ― 魔法の言葉たち
- 2 お金のこと ― カード社会と現金
- 3 マナーのこと ― 服装・話題・ふるまい
- 4 安全のこと ― ここは必ず読んでほしい
- 5 北部を旅する人への追記
- 6 最後に ― 備えは、怖がるためではなく
参照資料
奥付