万象知楽出版BANSHO CHIRAKU PUBLISHING

フィリピンのリアル

万象知楽編集部 / 世界の国のリアル

フィリピンのリアルの表紙

この本について

『フィリピンのリアル』は、「世界の国のリアル」シリーズの電子書籍です。物語を通して、歴史と人びとの暮らしをたどります。 本書で取り上げるテーマ(一部) ・第二章 フィリピン人の一日を歩く ・第三章 大皿を囲む ・第四章 家族という国家 ・第五章 神さまと暮らす ・第六章 マニラの混沌と、島々の暮らし EPUB形式でお届けします。EPUB対応の読書アプリでお読みください。

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本の紹介ABOUT THIS BOOK

この本の内容

空港で家族を見送る涙、ジプニーの排気と歌声、大皿を囲むにぎやかな食卓、九月から始まるクリスマスの灯り。フィリピンには、海を渡って働く一千万人規模の人びとと送金が支える経済、三百三十年あまりのスペイン統治から続く歴史、戒厳令とピープルパワー、台風と生きる知恵、そしてミンダナオの紛争と和平があります。

本書は、架空の六人の案内役の日々をたどりながら、フィリピンの歴史・文化・社会を物語で読む一冊です。マニラのコールセンターで夜勤をするアイザ、セブで孫を育てるロラ・ロサ、ダイビングのインストラクターのマーク、ミンダナオのムスリムのヌール、英語留学に来た元介護職の田村さん、日本の介護施設で働くジョイ。家族のつながり、信仰、政治、日本との縁までをたどります。

歴史や統計の説明には巻末に参照資料を掲げ、戒厳令や麻薬取り締まりの犠牲者の数など推計に幅のあるものは出所ごとに示しています。物語の人物・会話は創作であることを明記しています。終章のあとには、旅行の準備、暮らす・語学留学するための手がかり、実用Q&Aと言葉・マナー、旅の楽しみ方の実践編を収めました。

シリーズ「世界の国のリアル」は、土地の歴史と人びとの暮らしを、物語を通してたどる読み物です。

目次・本書の構成

章題を選ぶと、その章の詳しい項目を開けます。

このシリーズについて

この本について

物語の案内役

本書の構成

プロローグ 空港は、いつも泣いている
  • 1 箱の名前は、バリクバヤン・ボックス
  • 2 海を渡る一千万人——OFWという生き方
  • 3 この本を歩く、五人の隣人
  • 4 二本の縦糸
  • 5 「フィリピンはこうだ」と言った、そのそばから
  • 6 旅の歩き方
  • 7 同じ空港の、反対側
第一章 ビーチリゾートの向こう側
  • 1 深夜に働く、アイザ
  • 2 三つの思い込みを裏返す
  • 3 三つの支配の記憶
  • 4 マラサキットを育てた家族
  • 5 旅先で見るべきもの
  • 6 島へ帰る人、島へ向かう人
  • 7 一つの国では、ない
  • 8 新しい中間層の誇り
第二章 フィリピン人の一日を歩く
  • 1 夜明け前のセブ、ロラ・ロサ
  • 2 海で働く、マーク
  • 3 サンボアンガの朝、ヌール
  • 4 祈りと、小さな迷い
  • 5 分かち合いの夕方
  • 6 夜を彩る、カラオケ
  • 7 四つの島をつなぐもの
第三章 大皿を囲む
  • 1 酸っぱさとにんにく醤油——シニガングとアドボ
  • 2 祈りと、大皿と、マラサキット
  • 3 屋台の三品——シシグ、バロット、甘さ
  • 4 ジョリビー、海を越える故郷の味
  • 5 ヌールの食卓、南部の断層
  • 6 食を通して、この国を歩く
第四章 家族という国家
  • 1 屋根の下にいない家族
  • 2 「バランガイ」から始まる、大きな家族
  • 3 送金という名の血液
  • 4 セブの丘に建つ、コンクリートの家
  • 5 残された子どもたち
  • 6 送金の光と、影と
  • 7 妹ジョイ――日本へ渡る絆
  • 8 日本の家族と、フィリピンの家族
  • 9 滞在の中で、家族が見えてくる
第五章 神さまと暮らす
  • 1 アイザの九日間
  • 2 八割がカトリック、という異例
  • 3 九月に始まるクリスマス
  • 4 セブの田舎、ロラ・ロサの信仰
  • 5 聖週間——痛みを分かち合う
  • 6 教会の力と、若者の距離
  • 7 南部の、もうひとつの祈り——ヌールの朝
  • 8 山に生きる、もっと古い神々
  • 9 日本の「なんとなく」との対比
  • 10 滞在の中で、そっと見てみる
第六章 マニラの混沌と、島々の暮らし
  • 1 ガラスの塔のアイザ
  • 2 バロンバロンと、家族の地図
  • 3 七千の島国というかたち
  • 4 人を送り出す国の二本柱
  • 5 渋滞とモールという避難所
  • 6 田村さんが見た、既視感と違和感
  • 7 マニラだけが、フィリピンではない
  • 8 島へ渡ってみる
第七章 働くこと、海を渡ること
  • 1 コールセンターという名の"夜の国"
  • 2 最低賃金と、その"上"の景色
  • 3 「フィリピン人は明るいから接客に向いている」――本当か
  • 4 海を渡る人びと――OFWという生き方
  • 5 妹ジョイ――日本の介護施設で働くということ
  • 6 田村さん――受け入れる側から見た風景
  • 7 別離の代償を、まっすぐ見る
  • 8 旅の途中で――もし現地で出会ったら
  • 9 海の上の出稼ぎ――船に乗る、という道
  • 10 段ボール箱に詰まったもの
  • 11 ヌールの故郷では――南部から見た「働くこと」
第八章 人を輸出する経済
  • 1 二本の柱——OFWとBPO
  • 2 なぜ、人が出るのか
  • 3 送られたお金は、どこへ行くか
  • 4 なぜ、工場が育たなかったのか
  • 5 財閥と、格差という地層
  • 6 消費とスマホ——上がってきた人たちの手ざわり
  • 7 日本という、鏡
  • 8 反対側から——「英雄経済」の、もう一つの顔
  • 9 旅で、滞在で、目に留めてほしいこと
第九章 家族が支配する政治
  • 1 名字が権力になる国
  • 2 マニラ市街戦から、独裁へ
  • 3 「ピープル・パワー」――EDSA革命
  • 4 教会という、もう一つの権力
  • 5 麻薬戦争――ある村の、二つの声
  • 6 南部から見た「マニラの政治」
  • 7 静かな対比――日本の政治と
  • 8 旅先で、政治を「見る」
  • 9 バランガイ ── 政治のいちばん小さな細胞
  • 10 有名人が議員になる国
  • 11 票を「買う」ということ
  • 12 恩を返す、という文化
  • 13 投票日という、もう一つの祭り
第十章 スマホの中の世代
  • 1 世界最長級のSNS時間
  • 2 マークの世代――スマホと欲望
  • 3 スマホという名の窓、財布、海図
  • 4 教会と恋愛、そして離婚のない国
  • 5 ひとくくりにできない若者たち
  • 6 影の六人目、ジョイ
  • 7 幸せかどうかという問い
  • 8 旅先でスマホ世代に出会ったら
第十一章 ジプニーとモールとスマホ
  • 1 走る文化遺産――ジプニー
  • 2 消えゆくジプニー、というもう一つの現実
  • 3 トライシクルと、渋滞という日常
  • 4 モール――涼しさという名の広場
  • 5 世界有数の「つながり」――SNSとスマホ
  • 6 GCash――送金が変えた暮らし
  • 7 住まい――大家族という設計思想
  • 8 田村さんの生活実感
  • 9 「テキストの首都」だった国
  • 10 画面の中の商売――ライブ売り
  • 11 緑のジャケットの新しい道
  • 12 つながらない側、だまされる側
  • 13 道が終わる場所――ハバルハバル
第十二章 明るさとレジリエンス
  • 1 「バハラ・ナ」という言葉
  • 2 マラサキット――他人事にしない心
  • 3 悲しみを抱えたまま笑う
  • 4 台風の国で
  • 5 バヤニハン――担ぎ合う人々
  • 6 貧しさの中のユーモア
  • 7 ヌールの「インシャアッラー」
  • 8 影の六人目、ジョイ
第十三章 楽しみは、みんなでいること
  • 1 路地のリングと、国民的熱狂
  • 2 「パックマン」が国を止めた日
  • 3 歌わずにはいられない
  • 4 村じゅうが主役になる日――フィエスタ
  • 5 賭ける男たち――闘鶏の光と影
  • 6 海は、日常の隣にある
  • 7 手のひらの中の世界――SNSとモール
  • 8 貫くもの――楽しみは、いつも「みんなで」
第十四章 もう一つのフィリピン
  • 1 モロの娘、ヌールの朝
  • 2 傷跡と、和平という長い橋
  • 3 果物と海と、隠れた宝庫
  • 4 山に刻まれた階段——山の民の手仕事
  • 5 海に浮かんで生きる人々
  • 6 日本の私たちへ——一つの国、いくつもの顔
  • 7 「こうだ」と言った、そのそばから
  • 8 旅の目、滞在の目
  • 9 いくつもの舌を持つ国
  • 10 山にこもった人々——ルモド
  • 11 街角の、もう一つの少数者
第十五章 日本とフィリピン
  • 1 焼けた首都——マニラ市街戦という傷
  • 2 赦しと、橋の架け直し
  • 3 ジョイの日本——言葉、情、そして制度の壁
  • 4 田村さんの側——助けられた記憶から、故郷を訪ねる旅へ
  • 5 数えきれない「行き来」——非対称な依存と親しみ
  • 6 日本人が立ち止まって考えたいこと(対比と、反対側の視点)
  • 7 旅する人・暮らす人へ——観察のポイント
  • 8 もう一つの「残された子ども」——去った親が日本人だったとき
  • 9 ヌールが見た、もう一つの日本
  • 10 日本は「選ばれる国」でいられるか
終章 離れていても、家族
  • 1 九月から始まるクリスマス
  • 2 帰省する、アイザ
  • 3 ロラ・ロサの家の、ノーチェ・ブエナ
  • 4 画面の向こうの、ジョイ
  • 5 田村さんの眠れない夜
  • 6 反対側から見る
  • 7 クリスマスの朝
実践編A はじめてのフィリピン旅行
  • 1 まず地図の感覚を持つ ── 7000超の島の国
  • 2 気候 ── いつ行くか、台風のこと
  • 3 英語が通じる、という大きな安心
  • 4 移動の道具を知る ── 国内線・フェリー・Grab・ジプニー
  • 5 モデルコース ── 規模別の組み立て方
  • 6 予算のめやす(※為替・物価は変動。渡航前に必ず最新確認を)
  • 7 ── ここから大切な話:安全のこと ──
  • 8 最後に ── 「やさしい入り口」だからこそ、備えて楽しむ
実践編B 暮らす・語学留学・ロングステイ
  • 1 なぜセブで英語留学なのか――マンツーマンという発明
  • 2 田村さんの一日――「学ぶために暮らす」時間
  • 3 ロングステイという選択――退職者ビザ(SRRV)の話
  • 4 住まい――コンドミニアムという都市の暮らし
  • 5 医療――「私立はきれい、でも保険は絶対」
  • 6 コスト――「安い」の中身を分解する
  • 7 日本人社会――ありがたさと、ほどよい距離
  • 8 通信と移動――スマホがあれば、たいていは回る
  • 9 注意――楽園の下にある地面
  • 10 田村さんの、いまの答え
実践編C 実用Q&A・言葉・マナー
  • 1 お金のこと──ペソ、両替、カード、GCash
  • 2 チップ──払う? 払わない?
  • 3 言葉──英語で大丈夫、でも一言あれば世界が変わる
  • 4 宗教・家族・教会の作法
  • 5 写真のマナー
  • 6 話題の扱い──政治・麻薬戦争・南部
  • 7 移動──Grab、ジプニー、トライシクル
  • 8 通信──SIMとネット
  • 9 【安全Q&A①】薬物──「軽い気持ち」が命取りになる国
  • 10 【安全Q&A②】治安の地域差──「フィリピンは危ない」は雑すぎる
  • 11 【安全Q&A③】夜・女性・飲み物──drink spikingに気をつける
  • 12 【安全Q&A④】デング熱と防蚊──蚊は最も身近な危険
  • 13 【安全Q&A⑤】いざという時──911・大使館・海外旅行保険
  • 14 最後に──こわがりすぎず、なめすぎず
実践編D 旅の楽しみ方カタログ ── 何を体験して楽しむか
  • 1 絶景・自然 ── 島国が隠し持つ地形の宝石箱
  • 2 歴史・世界遺産・街歩き ── 三百年のスペインが石畳に残っている
  • 3 食べ歩き・食体験 ── レチョンと、指で食べる幸福
  • 4 体験・アクティビティ ── 海に潜り、山を歩き、コートで叫ぶ
  • 5 買い物・市場 ── 真珠と、値切りと、夜の熱気
  • 6 ナイトライフ ── カラオケという国民的告白
  • 7 祭に合わせる ── 時期を選べば、旅は何倍にもなる
  • 8 「これだけは」珠玉の体験10選 ── 迷ったらこの中から
  • 9 地域別ハイライト早見 ── どこへ行くと、何が濃いか
  • 10 タイプ別おすすめ ── あなたの旅は、どれに近い?
  • 11 もう少し先の島へ ── 秘島と、スローな時間
  • 12 水と戯れる ── 滝つぼ、川くだり、夜のホタル
  • 13 癒しと、甘いもの ── 手当て、温泉、南国の恵み
  • 14 高原と火山湖 ── 常夏の国の、涼しい避難所
  • 15 もっと潜る、もっと登る ── 冒険好きと、上級者へ
  • 16 学ぶ・つくる・混ざる ── 「する側」になる旅

参照資料

奥付

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