フィンランドのリアル
万象知楽編集部 / 世界の国のリアル
目次・本書の構成
このシリーズについて
この本について
物語の案内役
本書の構成
プロローグ 湖の上の、サウナの湯気
- 1 零下の雪へ、飛び込む人
- 2 フィンランドという名の、北の国
- 3 この国を映す、二枚の鏡
- 4 道案内をする五人
- 5 もう一度、あの湯気の前へ
第一章 「幸福度世界一」だけでは、何も見えない
- 1 「幸福度世界一」の、静かな正体
- 2 「童話の国」の、冷たい現実
- 3 「サウナの国」の、本当の意味
- 4 絵葉書を裏返した先に
第二章 フィンランド人の一日を歩く
- 1 朝──暗いなかで、それぞれの目覚め
- 2 午前──静かに、実質的に働く
- 3 昼──短い光のなかで
- 4 午後──暮れゆく、早い夕方
- 5 夜──サウナで、一日を締める
- 6 同じ一日を、違う場所で
第三章 コーヒーと、森の恵み
- 1 一日に何杯飲むのか──コーヒーという生活のリズム
- 2 真っ黒で、酸っぱくて、ずしりと重い──ライ麦の黒パン
- 3 湖と海からの恵み──サーモン、ニシン、そして川魚
- 4 白い恵み──牛乳とチーズ
- 5 森という、もう一つの台所──ベリーとキノコ
- 6 日曜の匂い──シナモンの巻きパン、プッラ
- 7 質実な食卓──日々の家庭料理
- 8 みんなで、同じものを──学校の無料給食
- 9 台所に戻って
第四章 大国の隣で、独立を守る
- 1 六百年、スウェーデンの一部だった
- 2 ロシアの大公国になる
- 3 一九一七年、独立する
- 4 内戦――同じ国の民が、二つに割れた
- 5 冬戦争――百日の抵抗
- 6 継続戦争――もう一度の戦火、そして苦い選択
- 7 語られない記憶を、どう受け継ぐか
- 8 中立という、綱渡りの知恵
- 9 冷戦のあとで――ヨーロッパの一員へ
- 10 二〇二三年、七十年以上の中立を手放す
- 11 柱時計の音のなかで
第五章 歯を食いしばる、という才能
- 1 訳しにくい、たった一語
- 2 自然が、それを鍛えた
- 3 タパニおじいさんの、語らない時間
- 4 走り続ける、という日常
- 5 大言壮語を、嫌う
- 6 ミッコの世代の、新しいシス
- 7 日本の粘りと、似ているようで違う
- 8 旅先で、それに触れる
第六章 派手じゃない、幸せ
- 1 ランキングという、少しやっかいなもの
- 2 信頼という、目に見えない財産
- 3 リーサおばさんの、慌てない暮らし
- 4 「多くを望みすぎない」という技術
- 5 平等という、下支え
- 6 腐敗の少なさ、という土台
- 7 身近な自然、という贅沢
- 8 タパニおじいさんの、「足りている」
- 9 影を、見ないふりはしない
- 10 日本の幸福と、どこが違うのか
- 11 暗い夕方の、いい一日
第七章 宿題も、テストも、少ない国
- 1 まず、平等から始まる
- 2 信頼される、という職業
- 3 宿題が、少ない
- 4 テストも、少ない
- 5 教科の壁を、ときどき外す
- 6 落ちこぼれを、作らない
- 7 なぜ、世界が注目したのか
- 8 急がない、という選択
- 9 給食という、静かな平等
- 10 森へ、外へ
- 11 ある駐在員の、驚き
- 12 日本の教室を、鏡に
- 13 一日の、終わりに
第八章 人より、サウナの方が多い国
- 1 森は、みんなのもの
- 2 森が、国のかたちを決めている
- 3 モッキという、もうひとつの家
- 4 サウナは、人より多い
- 5 火照った体で、湖へ
- 6 街のなかの、日々のサウナ
- 7 ひとりでいることを、恐れない
- 8 日本の自然観と、どこが違うのか
- 9 「みんなが森を愛している」わけではない
- 10 サウナをめぐる、素朴な疑問
- 11 旅の途中で
第九章 沈黙は、気まずくない
- 1 埋めなくていい、という自由
- 2 会議で、五秒黙る
- 3 肩書きが、消える場所
- 4 見えない資産──「信頼」
- 5 汚職の少なさ、という土台
- 6 女性が、国の顔になる国
- 7 日本の「察し」と、どこが違うのか
- 8 無理に、盛り上げなくていい
- 9 静けさの奥にあるもの
第十章 携帯電話の巨人が、消えたあとで
- 1 紙とゴム長靴から始まった会社
- 2 三台に一台が、この国の製品だった
- 3 巨人が、滑り落ちる
- 4 消えたわけではない、という補足
- 5 倒れた大木の跡地に
- 6 世界を席巻した、二羽の鳥と一つの村
- 7 ゲームだけではない──静かな輸出品
- 8 布の花と、水のようなガラス
- 9 日本の鏡──かつての電機産業と
- 10 とはいえ──光ばかりではない
- 11 旅の途中で、目を留めるなら
第十一章 静かな国の、若い声
- 1 「世界一の教育」を受けて、大人になった世代
- 2 ゲームとスタートアップ――小国が世界に打って出た
- 3 だが、そこにも壁がある
- 4 画面のなかの、もう一つの世界
- 5 若者のメンタルヘルスと、孤独
- 6 変わりゆく社会――移民と、多様さ
- 7 日本の若者と、重ねてみる
- 8 それでも、彼らは前を向いている
第十二章 見栄を張らない、という誇り
- 1 「まだまだです」も、見栄のうち
- 2 時計の針が、そのまま約束になる
- 3 肩書きが、消える場所
- 4 沈黙は、拒絶ではない
- 5 コーヒーとサウナという、静かな社交
- 6 「シス」という、静かな粘り
- 7 語らない人の、いちばん重い言葉
- 8 佐藤さんが、心を許すまで
- 9 みんなが、無口なわけではない
- 10 「建前」の国から来た人へ
第十三章 サウナと、白夜と、変な競技
- 1 一日の、そして人生の句読点
- 2 短い夏を、味わいつくす
- 3 森は、みんなのもの
- 4 氷の上の、熱狂
- 5 静かな国の、爆音
- 6 世界でも指折りの、風変わりな競技たち
- 7 冬が来る、そしてサンタが来る
- 8 タパニおじいさんの、静かな休日
- 9 旅する者へ
第十四章 ヘルシンキの外へ
- 1 数万の湖の国
- 2 北へ──ラップランドとサーミの土地
- 3 東へ──ロシアと接する国境の森
- 4 西へ──スウェーデン語の海辺と島々
- 5 旅する人のために──外へ出るということ
- 6 一つの言葉に、いくつもの顔
第十五章 静けさを、分かち合う
- 1 ムーミンから始まった、片思い
- 2 「宿題の少ない国」に、日本が学ぼうとしたもの
- 3 サウナ――裸で、黙って、隣り合う
- 4 デザイン――足し算ではなく、引き算
- 5 森と、季節を、感じる心
- 6 ノキアの時代からの、技術の縁
- 7 働き方――四時に帰る国と、終電まで働く国
- 8 「大国の隣の小国」という、共通の宿命
- 9 「幸福」の意味を、問い直す
- 10 互いから、学べること
- 11 静けさを、持ち帰る
終章 多くを望まない、という豊かさ
- 1 もう一度、湖が凍る夜へ
- 2 ここまで歩いてきた道
- 3 多くを望まない、ということ
- 4 その足もとにある、信頼
- 5 遠い国と、日本の響き合い
- 6 大きな国の、すぐそばで
- 7 楽園として語らないために
- 8 五人の、その後
実践編A はじめてのフィンランド旅行
- 1 まず知っておきたい、フィンランドという舞台
- 2 季節が、まるで別の国をつくる
- 3 規模で考える——短い旅・中くらいの旅・長い旅
- 4 移動——鉄道という、心地よい背骨
- 5 物価と予算——正直に言えば、安くはない
- 6 治安と安心——信頼の高い社会、それでも要る用心
- 7 実際的な備え——気候と、言葉と、少しの心構え
- 8 旅立つ前の、小さな疑問に答えて
- 9 本場のサウナを、味わうために
実践編B 暮らす・駐在・留学
- 1 どういう資格で滞在するのか──ビザと在留の見取り図
- 2 住む家を探す──家具のない部屋と、サウナのある集合住宅
- 3 病気になったら──公的な医療と、その待ち時間
- 4 子どもと暮らす──フィンランドで学ぶという贈り物
- 5 お金の話──高い物価と、駐在員の家計簿
- 6 通信とインターネット──つながりは、驚くほど良い
- 7 暮らしの落とし穴──冬の暗さ、言葉、そして静けさ
- 8 一年のリズムで暮らす──冬をしのぎ、夏を味わう
- 9 日芬の生活感覚の違い──「ほどよさ」に、体が慣れていく
実践編C 実用Q&A・言葉・マナー
- 1 お金と支払い
- 2 サウナの作法
- 3 沈黙と、時間と、人との距離
- 4 言葉のこと
- 5 話題と、心づかい
- 6 困ったときのために
- 7 最後に──マナーの奥にあるもの
参照資料
奥付