スイスのリアル
万象知楽編集部 / 世界の国のリアル
目次・本書の構成
このシリーズについて
この本について
物語の案内役
本書の構成
プロローグ 同じ谷の、別々のことば
- 1 橋の欄干をめぐる議論
- 2 ゲマインデと四つの言葉
- 3 「うちは違う」の合唱
- 4 六人の道案内
- 5 日本という鏡
- 6 三つの思い込み
- 7 集会のあとの食堂
第一章 「アルプスと時計」の向こう側
- 1 頭脳と信頼の富
- 2 重武装の中立
- 3 物価と移民と遅れてきた権利
- 4 日本という鏡
- 5 ひとつではないスイス
第二章 スイス人の一日を歩く
- 1 朝八時、国じゅうの駅
- 2 決めるということ、それぞれの正午
- 3 暮れていく谷、それぞれの夜
- 4 佐藤さんの、もう一つの一日
- 5 ゴミ袋と、決めたことを守る理由
第三章 食べることは、山と谷の記憶
- 1 フォンデュの起源と罰ゲーム
- 2 ラクレットとチーズの「目」
- 3 レシュティの溝
- 4 湖畔のワインと洗練
- 5 太陽の側のポレンタ
- 6 ロマンシュ語圏のカプンス
- 7 外食の高さと家庭の鍋
- 8 もう一つの故郷の味
第四章 小さな単位が決める国
- 1 国のかたちは下から積み上がる
- 2 市民が法律をひっくり返す仕組み
- 3 投票にかけられてきたこと
- 4 牛の角の国民投票
- 5 レシュティの溝、ふたたび
- 6 近さという値札
- 7 小さな単位の影
- 8 石の倉に戻って
第五章 谷ひとつ隔てた神さま
- 1 五百年前の引き算
- 2 内戦と、一つに塗らない選択
- 3 静かにやせ細る教会
- 4 移民とミナレットの投票
- 5 直接民主制の明と暗
- 6 共同で使う教会
- 7 教会税をめぐる声
- 8 小さな脚注の歴史
第六章 都市と山、中央と周縁
- 1 銀行の街、チューリヒ
- 2 言葉の街、ジュネーブ
- 3 国境の街、バーゼル
- 4 「連邦都市」ベルンという首都
- 5 言葉と地図
- 6 家賃という落差
- 7 周縁が自分で決める仕組み
第七章 スイスで働くということ
- 1 十五歳の分かれ道
- 2 なぜ手に職が尊ばれるのか
- 3 高い賃金、高い生産性
- 4 切りやすい雇用、次がある安心
- 5 国境を越えて働く人々
- 6 よそから来た手が支える現場
- 7 後継者のいない牛舎
第八章 資源のない国が、なぜ豊かなのか
- 1 預かる、という仕事――金融と、信頼という商品
- 2 世界の薬を作る谷――バーゼルの製薬
- 3 髪より細い歯車――精密と時計、そして職人
- 4 食べものと、たくさんの本社――ネスレと、多国籍企業を呼ぶ国
- 5 高い給料、高い物価、高い付加価値――ぐるぐる回る輪
第九章 王のいない国の決め方
- 1 顔のない政府、七人の連邦参事会
- 2 なぜ「みんなで決める」のか
- 3 相乗りの政治、コンコルダンス
- 4 半分は普通の市民という議員
- 5 ブレーキだらけの政治の代償
- 6 変わらなさという代償
- 7 柵のない議事堂
- 8 議場なき野党、広場の市民
第十章 変わりゆく若者たち
- 1 三つの言葉を生きる
- 2 二層のドイツ語、帰属の重さ
- 3 召集書類と気候プラカード
- 4 兵役という選択
- 5 家賃と自立という壁
- 6 谷に残るという決断
- 7 決める側に加わる年齢
第十一章 時計より正確な日常
- 1 乗り継ぎのための正確さ
- 2 借りて暮らすという作法
- 3 ゴミという細かな規則
- 4 静けさの掟
- 5 自然が命じる几帳面さ
- 6 一分の設計と、その代償
第十二章 几帳面と合意の知恵
- 1 谷の集会で見た「遅さ」という知恵
- 2 勝ちすぎない政治のかたち
- 3 「和」との決定的な違い
- 4 ミニ・コラム 察しと明文、どちらが冷たいか
- 5 保守性と「備え」への執着
- 6 光の裏にある三つの影
- 7 合意を体に覚えさせる「協会」
- 8 ミニ・コラム 握手と、名前を名乗るという儀式
第十三章 山と銃と歌の楽しみ
- 1 山は、特別な場所ではなく、庭である
- 2 撃つことが、国民の遊びである
- 3 声と、木の管と、鈴
- 4 おがくずの上で組み合う
- 5 みんなが夢中になる、ふつうのスポーツ
- 6 街ぜんたいが仮面をかぶる夜
- 7 祭りのなかで、みんなが混ざる
第十四章 もう一つのスイス
- 1 グラウビュンデン、いちばん「空いている」州
- 2 山の暮らしに残る、都市が失ったもの
- 3 谷に残るという選択
- 4 消えていく言葉、ロマンシュ語
- 5 観光という細い綱
- 6 ヴァレー州、水路が伝える自治
- 7 雪崩と、管理されたリスク
- 8 山を守る赤い翼、レガ
第十五章 日本とスイス
- 1 絹から始まった縁
- 2 赤十字と、二つの中立
- 3 明治日本が仰ぎ見た政治のかたち
- 4 絵葉書になったスイス――観光とハイジ
- 5 幻想と現実のあいだ
- 6 片思いだった憧れ
- 7 二つの山、二つの国
終章 スイスを知ると、日本の見え方も変わる
- 1 牛を迎える広場で
- 2 もう一つの「祭り」――住民集会
- 3 制度が汗をかく現場
- 4 「自分たちで決める」の輪の外側で
- 5 納得して負けるということ
- 6 日本の「楽さ」を、もう一度考える
- 7 最後に手渡された問い
実践編A はじめてのスイス旅行
- 1 スイスの地図を、ざっくり頭に入れる
- 2 それぞれの街で、何を見るか
- 3 日数別モデルコース
- 4 季節で、まるで別の国になる
- 5 移動――鉄道が主役の国
- 6 世界最高水準の物価と、どう付き合うか
- 7 泊まる場所と、旅の一日
- 8 言葉――四つの公用語と、実は困らない話
- 9 入国と滞在――シェンゲンの九十日ルール
- 10 安全と健康――山は美しいが、甘くない
- 11 旅の温度を、少しだけ下げる案内
実践編B 暮らす・長期滞在
- 1 そもそも、住めるのか――滞在許可という最初の関門
- 2 部屋が、ない――深刻な住宅難と賃貸の作法
- 3 入らない自由は、ない――健康保険という強制
- 4 佐藤さんの家計簿――数字で見る「暮らす」
- 5 佐藤さんの、ある平日
- 6 言葉の壁は、二段構え
- 7 帰化という、いちばん高い壁
- 8 日本人として、この国で暮らす
- 9 楽園幻想を、そっと畳む
実践編C 実用Q&A・言葉・マナー
- 1 お金のこと——フラン、カード、そしてチップという小さな謎
- 2 時間——この国でいちばん重い通貨
- 3 暮らしの音——ゴミ、日曜、そして「静けさ」という共有財産
- 4 写真、あいさつ、言葉——人と接するときの作法
- 5 移動——鉄道の乗り方、検札、通信
- 6 水、健康、そして「もしも」のための番号
- 7 話していい話、慎重に扱う話
参照資料
奥付